ひがしひろしま創業塾2022~冬の陣~Day3
創業塾~冬の陣~3日目
創業塾~冬の陣~3日目は、伊藤弥生公認会計士事務所代表の伊藤 弥生さんを講師にお迎えしました。
普段は京都で公認会計士事務所を経営し、セミナーなども行っているすごい方です。
さすが公認会計士の先生、経営に関するお金について分かりやすく説明してくださいます。
(例題)製作に26,600円の費用がかかったリュック1個を56,000円で売った場合の売り上げ(儲け)は?
56,000円-26,600円=29,400円(儲け)
原価率:26,600円(費用)÷56,000円(売価)=47.5%(低ければ低いほど儲かる)
粗利益率:29,400円(売上)÷56,000円(売価)=52.5%(高いほど付加価値が高い)
儲かるビジネスとは、かけたお金よりも稼いだお金が多いものです。
いくらで売るか、いくらで購入するか、業界ごとに適正価格は異なるので、シビアに値付けをすることが大事です。
値下げは簡単だが、値上げは難しいので、値付けは慎重かつ大胆にしましょう。
売上:お客さんに商品やサービスを提供したときに受け取る代金(売価)
売上原価:商品やサービスを生み出すために直接必要とした経費(費用)
売上高(売価)-売上原価(費用)=売上総利益(儲け)
後半には、架空の企業の販売計画を見ながら、伊藤さんから参加者に対して赤字を黒字化する方法について質問がありました。
広告費を増やして販売個数の増加を狙う(売上の増加)、役員報酬を見直す(費用の減少)、人を雇った効果が出ていないと思うので雇用を見直す(費用の減少)、固定費の削減(費用の減少)など色々なアイデアが参加者から出ました。
参加者からの回答に対して伊藤さんからアドバイスをいただきました。
人を雇う際のポイントとして、自分に少しだけ余裕があるときに雇う方がよいとのことでした。
雇った人を教育する時間が必要となるので、本当に手が回らなくなってから雇うのでは遅いそうです。
また、人を雇うと、当初は入ってくるお金より出ていくお金のほうが大きいものなので、資金繰の計画が大事です。
経営を行っていくうえで大事なのは、売上を毎月振り返ることです。
経営状況は計画どおりになっているか、なっていない場合は原因としてどういったことが考えられるか。
客観的な目線がある方がよいので、太い付き合いの税理士を見つけれるとよいとのこと。
資金調達のポイントは、
・売上は控えめに、経費は多め(想定の1.2倍くらい)に経営計画を立てる。最初は赤字でも、いつか黒字になるように計画を立てること。
・融資を受ける際、借り入れた元本の返済を猶予してもらい、利息のみ支払う据置期間を活用する。
・クラウドファンディングは、資金調達ではなく「テストマーケティング」として利用する。特に、BtoC向き、ソーシャルビジネス向きであり、BtoB向きではない。
・行政に申請する補助金は、「後日精算型」である場合が多いので、資金繰りに注意すること。
今年度の創業塾も次回が最終回です。
気持ちを切らさず頑張りましょう!
【創業等支援事業】
「ひがしひろしま創業塾」は産業競争力強化法に基づく特定創業等支援事業です。
全講義出席された方は、東広島市が発行する証明書により、東広島市内で会社を
設立する際の登録免許税の軽減措置や創業関連保証枠の拡充などの特例を受けることができます。