哲学的思考で一味違うイノベーションを狙え!(第2回)
「今日は紙と鉛筆1本で世界の見方を変えていきますよ。」
またまた面白いですね!ワクワクします!一体どんな講義が始まるのでしょうか。
平日の夕方からのイベントにも関らず、遠路はるばる山口からお越しいただいた講師は、”難しく融通が効かない”と思われがちな哲学を”分かりやすく使える武器”として普及されている哲学界のゲームチェンジャー/NHK Eテレ「世界の哲学者に人生相談」でお馴染みの人気哲学者、小川仁志先生です!
3回シリーズの2日目※となる今回は、
●哲学的に「疑う」
●哲学的に「視点を変える」
●哲学的に「再構成する」
という哲学的思考のポイントを実際に体験していただきました!(※第1回のダイジェストは、別ページのアーカイブをご覧ください。)
「哲学のセンス=言葉のセンス」とは前回の小川先生の言葉ですが、今日も一度聴いたら忘れない思考フレームをいくつかご紹介しますね。
●疑う
「信号は青になったら渡ってもいいのか」「ご飯は箸で食べるべきなのか」思わず笑ってしまいそうですが、こんなことをいちいち疑っていたのでは我々の日常生活は成り立ちませんよね。逆にだからこそ”意識して疑う”ことが大切です。
イチャモン・マップ(ウルマン=マルガリートの合理的再構成)
現実的・常識的な1文を書いて、それに出来るだけイチャモンをつけることで、疑い深くなる癖をつけます。
●視点を変える
異次元ポケット(ガブリエルの新実在論)
ここでのポイントは(ここでは)6つの視点を出来るだけ次元の異なるもので、まず書き出してみることです。慣れてきたら6→30ぐらいまでチャレンジしてみてくださいね。
●再構成する
好きなことだけdeコンストラクション(デリダの脱構築)
世の中問題のないことはない、問題があることを前提に超ポジティブ思考で、問題を切り捨てず、諦めず、プラスに変えていく。ここは粘り強く考え抜くことが求められます。
さぁいかがでしょうか?
Q「先生、雑貨屋をラーメンから見た時の視点が思いつきません!」
A「ラーメンから見ると新しい売り場かもね!」
Q「コンピューターのバグをペットボトルから見た時はどうでしょう⁉」
A「そもそもペットボトルはシンプルなのでバグはないのでは⁉構造が複雑なのでバグがある⁉”同情”の感情ですね(笑)」
文字のアーカイブでは、小川先生の言葉のセンス、リアルなやり取りが醸し出すスリル感を十分にお伝え出来ないのですが、こうした事例をもとに参加者の皆様が考えた内容の良いところを的確に拾い上げていただきました!
最後はフリーで質問タイム!
Q 先生の一番好きな時間はいつですか。
A 30分走った後の一杯を飲み込むその一瞬ですかね。思考することから脳が解放される唯一の時間です!考えることが仕事の哲学者が”考えない時間が一番好き”ってなんだか矛盾してますよね(笑)
「ピカソ・シュタイン」これも先生の造語ですが、右脳的な直観を左脳的に論理で着地させるため、常に考えに考え抜くその姿勢を私たちも大切にいたします!
そして最後はこの決めセリフ!
「あなたの人生に哲学を贈ります!」
次回もお楽しみに!