新秩序への対話#3 人と人、都市と地方の「距離」
ファシリテーションを科学し創造性の土壌を耕すミミクリデザインさんとの共同企画、題して『新秩序への対話』。最終回となる第3回のテーマは【人と人、都市と地方の「距離」】。この日も神奈川や京都、山口、広島、そして東広島からと多様な顔ぶれが並び、私たちにとっての「都市」や「地方」について対話を重ねました。
「ゴールがないフラットな対話って自由度が高くて難しかったです。仕事では味わえない体験でした。」
「自分はあまり話すのが上手ではないのですが、自分の言葉に新しいキーワードを足して次の人にパスを出してもらうような感覚が新鮮でした。」
参加者の方から頂いたイベントの感想(一部)です。
仕事を離れ、一個人として全参加者がフラットに向き合い、対話のゴールはないけれどもお互いの言葉に傾聴しあう本イベント。偶然紡がれる言葉に一同深く納得したり…きっと自分にとっての「新しい秩序」が思い浮かんだことと思います。
答えはない、これがこの対話プログラムの本質ですので、ここでは皆様から出た問いを少し紹介させていただきます。
●具体的な名称で挙げると、東京や名古屋、大阪、福岡…海外だとNY、ロンドン、ミラノ…最新の情報が集まってそこから発信される街が都市。地方はそれ以外かな。
●都市に抱くイメージは、交通網が発達/密/(コンサートの後の密など)盛り上がる/出会いが多い/精神的に良くない/匂いが…苦笑、逆に地方には、自然豊か/移動が不便/疎/フレッシュ/人との距離感が保てる。
●海外の友人もいつも「(日本の)都市の過密度は異常だ」と言っている。海外の人に嫌われる大きな要因である。
●日本人は都市に憧れのようなものを抱くが、海外(欧米)ではない感覚。その憧れはメディアによって対象として作り上げられただけなのかもしれない。逆に地方でもブランディング次第ではもっと輝けるチャンスがある。
●フレッシュなどとポジティブな言葉を使うことで180°イメージが変わる。疎=適度なパーソナルスペースは(私にとって)”安心”に繋がっていると気づいた。
●(出身は名古屋)広島の平和学習が”初”だった。広島の持つ教育力はもっと打ち出せる可能性を秘めている。平和&カープ、広島の結束力は凄い!
●場所+思想=人が集まる これからはどんな場所にするか「理念」が必要である。
●理念かどうかは分からないが”祭り”のある地域は魅力的である。一見無秩序にも見えるが(うまく表現できない何か)共通のゴールに向かって、一定の秩序の中で人々が協力し合える不思議さがある。
●元々「都市」「地方」も境界などないのかもしれない。虚構の世界で勝手に線引きしているだけなのではないか。地域独自の価値軸を磨いていきたい。地方<都市ではなく、地方=都市となるように。
全3回、参加してくださった皆様、ありがとうございました。