及川陽香OIKAWA HARUKA

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【円陣プレイヤー紹介記事】及川陽香さん

【円陣プレイヤー紹介記事】 円陣プレーヤー 及川陽香さん

 悩んだ自分に届けたい!東広島からはじめる中高生のキャリア支援

2024年9月から始まった共創型起業プログラム「円陣」は、東広島市をフィールドに、社会課題の解決に仲間と挑むプロジェクト。

プレイヤー、伴走者、サポーターが一丸となって、事業プランをビジネス的手法として磨き上げ、具体的な実践につなげることを目指しています。

今回は中高生のキャリア支援活動に取り組むプレイヤー、及川陽香さんに取材を行いました。

及川 陽香さん

呉市出身の21歳。近畿大学工学部化学生命工学科在学中。
大学では「サイエンスラボ部」を立ち上げ、小学生向け実験教室や学生の創造力を高める活動を推進しています。
株式会社ジョブパークを設立。【学生が考える学校と企業の橋渡し~東広島からはじめる教育~】をテーマに、中高生が社会と関わる機会を増やし、将来の夢を見つけるきっかけを身近な場所に作るプロジェクトに奮闘しています。

1.活動内容と始めたきっかけ

■円陣での活動内容を教えてください。

高校生を対象に、職業体験を行うことで、キャリア形成のサポートをしています。具体的には、近畿大学付属高校や賀茂高校での総合や探究授業の実施、産学金官交流イベントで高校生が企業の紹介をしてみるという活動を主にさせていただきました。

ただ企業を知るだけではなくて、実際に見て、聞いて、伝えることで、より深く知ってもらえるようにしています。

■活動を始めたきっかけは何ですか?

この活動は自分自身の高校の時の原体験が元になっています。私は高校生の時、平和活動をやっていたのですが、一方で実験がとても好きで、いわゆる理系、文系のどちらの側面でも学びたいなと思っていました。大学は進路の通過点でしかないからこそ、その先も考えて選択しないといけない。でも、大学進学によってどんなキャリア選択があるのかが分からず、どのような視点で決定していいかも分かりませんでした。この経験から、中高生には企業を、職を知ることで、キャリアをちゃんと思い描いてほしいという思いが出てきて、事業を始めました。

■及川さんは結局どのように進路選択をしたのですか?

自分自身で理系を選びました。元々は理系じゃなくて、文系に進もうと思っていたんです。でも私は将来を見据えて、親が研究者なので、親と一緒で研究の道を進みたいと思って理系を選択しました。研究が楽しいですし、キャリアを思い描いて選択することができたので、結果良かったなって思っています。

やらない後悔より、やった後悔

今は情報が溢れているけど、「ネットで調べろ」ってめちゃめちゃ難しいなって自分的には思っていて。「ああすればよかった」「こうしとけばよかった」っていう後悔よりは、実際にやってみて学びに繋がった方がいいと思っています。接する中高生にも、「こうしとけばよかった」とか「もっとこういうふうに知りたかった」みたいな後悔をしてほしくないという気持ちが一番ですね。

それもあって、高校生には五感を使って、「こういうふうにやったら学びになるんだ」ってステップを踏んでから決めてほしい。だからこそやっぱりリアルでやるっていうのは大切にしています。

■活動のモチベーションを教えてください。

高校生の成長が目の前で見られるのが嬉しいです。高校生に接するからこそ、一人ひとり違っていて、それぞれが重要な選択を目の前にしているので、ちゃんと考えてあげようと思っています。正直、イベント運営は大変です。それでも実際に高校生が「このイベント参加して良かった」って言ってくれたのがすごく嬉しかったです。最初はすごく緊張して、全く喋ってなかった子も、最後はめちゃめちゃ「こういう風に工夫したんです!」って堂々と喋っていて感動しました。すごく親目線で見ていましたね(笑)

2.円陣への思い

■円陣に申し込んだきっかけは何ですか?

正直な話をすると、「今井さんと一緒に活動したい」って気持ちが一番でした(笑)

もちろんそれだけじゃなくて、第一期の活動を見ていて、伴走者とサポーターのしっかりとしたサポートがあって、みんなで協力して支え合って、それこそ円陣みたいにやっているなというのはすごく良いなと思ったんです。やっぱり他のアクセラレーションとは違う。みんなで一緒に頑張っていこうよみたいなことが元々好きなので、共感したし、協力しないと社会課題は解決できないと思っているので、テーマが合って円陣に応募しました。

 ■ボランティアではなく、ビジネスですると決めているのはなぜですか?

継続したいっていう思いが一番ですね。自分自身ボランティアをしてきたんですが、ボランティアだからこそ後回しにされてしまったり、お金がなかったりして、それを受け取りたい人が受け取れないっていうのに葛藤していた時期があったんです。そんな時に、ある方に出会って「本当に継続しなきゃいけないものは、やっぱりお金を回す、ビジネスとしてやるべきだよね」っておっしゃっているのに共感できて、自分もやっていきたいと思いました。だからこそ、教育をビジネスに変えるみたいな動きをしています。誰かが犠牲になるんじゃなくて、お金を回しながら、社会貢献をしていくことはこれからも大事にしたいです。

■円陣への想いを教えてください。

学部生が唯一で、一番若いし、一度も社会人経験をしたことがない。すごくビジネスモデルがもう確立されている感じでもない。その中で大学3年生っていう、一番人生の中で考えないといけない時期なので、アクセラレーションに参加するのは今年でラストだと思っていました。

私は円陣に懸けています。

 

キックオフでこの言葉を言ったのは、自分の決意表明です。言霊はあると思っていて、言わないと伝わらないし叶わない。それだけ円陣に懸けているという思いはありました。協力がないと検証ができないですし、ビジネスとして継続もできない。だからこそ、この円陣で出来なかったらもう出来ないと思って、覚悟を決めていました。

3.今後の展望

 

■学校に通いながら、活動もしているのには理由がありますか?

一番はやっぱり大学生である以上、会社をメインにするのは自分的には違うと思っています。学生は学生を全うしなきゃいけないっていう考えが自分の中にはありますし、親とこの大学行きたいって言って決めた場所でもあるので、そこは自分で言った以上、最後までやり遂げたい。大学で研究もやりたくて入っているから、研究もやりたくて。あとは同級生の友達と一緒に卒業したいっていうのはありますね!

 

 

■卒業まであと1年となった時に、どういう風になりたいと思っていますか?

就職をするのか?この会社続けるのか?みたいな話があると思うんですけど、暫定では大学院に進学しようと思っています。理由としては研究を続けたいっていう思いがすごくあるのと、高校生を応援する活動はずっと続けていきたいという思いがあります。

円陣では、高校生に向けてキャリアを考える場を提供しようとしていますが、正直お金を持ってくるのがすごく難しいです。そうなった時に、もうちょっとやりたいことを具体化させたり、もっとターゲットを絞ったりとかはしていかないといけないです。やりがいはありますが、これが果たして自分がやりたいことなのか?というのはすごく悩んでいます。円陣では、自分のやりたいことの中で、いかに収益化していくかを考えていきながら、自分自身にも向き合っていきたいと思います。

 

 

 

■最後に意気込みがあれば教えてください。

まずはこの数ヶ月、いつも支えてくださってありがとうございます。何をするにもやっぱり誰かのやりたいことをどんどん引き伸ばしてあげたいっていう思いは絶対変わらないので、これからも続けていきたいと思っています。

色んな方と関わる中で、自分がやりたいことを見つけるきっかけになったらいいなと思っていますし、円陣の社会課題をビジネスにする一番大変なところに挑んでいますが、みんなが笑顔になることだと思いますし、難しいことをみんなで協力することによって達成できるというのが円陣の強みだと思っているので、これからも一緒に円陣をつくりあげていきましょう!よろしくお願いします。

 

編集後記  (広島大学総合科学部3年生 竹内結萌)

私自身、プライベートでも遊ぶくらいとても仲良しで、楽しく取材をさせていただきました。いつも笑顔で、明るくて、特に高校生と接している時はイキイキと輝いている及川さん。今回の取材では、円陣への思いから過去の経験までをインタビューしましたが、及川さんの「周りの人の成長を見られるのが嬉しい」という純粋な気持ちが伝わってきました。

中高校生と企業を繋げてキャリアの選択肢を増やすことで、高校生が最終的に自分で納得感を持って選ぶことを支援している。それは、及川さん自身が高校生の頃に進路選択で悩んで、でも自分で選択をして、自分で選んだ道を正解にしてきたからこそ出来ることなのだと感じます。教育というビジネスにするのが難しい分野で、中高生のために奮闘する及川さんをこれからも応援しています!

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