島﨑 航平KOHEI SHIMASAKI

PROJECT
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活動報告Vol.4:西条農業高校でアイデアソンを開催しました

3月15日、円陣の個人活動の締めくくりとして、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され「研究開発を通じて農業高校の新しいモデルを創造する」をコンセプトに活動されている、西条農業高校でアイデアソンをさせていただきました。

関わる高校毎に全く特色が異なっていて、すれ違う生徒がみんな大きな声であいさつをしたり、特に野球部をはじめとする体育会系の生徒たちが礼儀正しく参加する様子は、印象的で、20名弱の生徒が集まってくださいました。


普段活動している研究拠点の溝を挟んですぐ隣にあるにも関わらず、全く接点のなかった学校ですが、円陣の活動を通して敷居を乗り越えて繋がることができました。
既に研究活動に慣れ親しんでいる彼らは、1時間の限られた時間の中で、説明からディスカッション、発表とすべてを時間通りに進めることができました。
発表直前に、課題は困っている人が多ければ多いほど良いという話をしたときに、少し沈黙した後に、一番自信を持っているチームが発表順番でトリを飾るという形に決まりました。

実アプリケーションとして、木の腐食や地盤の緩みを早期に検知して、災害を防ぐといったアイデアは土木コンサルタントも注目している課題であり、重要かつニーズの大きい社会問題を提示いただきました。
また、農業高校らしい、トマトやキュウリなどの植物の収穫直前に食べにくる鳥獣被害を防ぎたいという声もありました。まさに、社会性と経済性の両立が難しい課題であり、すぐには適用は難しいもののいつか取り組みたい課題の一つだと感じました。
運動に興味のあるチームは骨折や怪我の状態を可視化したいというニーズがあったり、車のタイヤがどこでどのようにパンクしたのかを計測したいというニーズを提案いただきました。


そして、最後の発表チームでは、災害現場で建物の下で生き埋めになってしまった方々を見つけるために使いたいという話があり、私の技術ではそのまま適用は難しいものの一番心が打たれる課題に着目いただきました。
実際に、今年度の国の大型予算でも同様の課題が公募されており、非常に重要な課題である一方で、まだまだ技術開発が追い付いていないことを実感させられました。
やはり、高校生のアイデアは大人顔負けで興味深いものばかりでした。
また、今回の課題には適さなかったものの、牛にたかるハエなどの畜産系のグループの研究内容と共同で進められる可能性のあるものもあり、今後の研究でいろいろと発展的な協力ができそうだと担当の先生と前向きなお話しが実現できました。

 

円陣を通して築かれたいくつかの高校間のネットワークやアイデアソンで得られた知見を生かし、今後も、より良い社会の実現に向け、学生の年代から研究技術や社会課題に対するマインドセットを高められるよう、引き続き努力してまいります。
最後に、このような貴重な機会を提供してくださった円陣関係者の皆様に心から感謝申し上げます。
皆様の継続的なご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

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