挑戦者のDNA
能力 + 経験 × 熱意 = パフォーマンス
自動車というブロダクトを通じて広島から世界に挑戦するエンジニア、マツダ株式会社の虫谷泰典さんをお招きして「挑戦者のDNA」を開催しました。
車づくりにかける情熱や「人馬一体」を実現する人間を中心とした設計の考え方などについて、集まった50名の参加者はその至言を一言も聞き漏らすまいと真剣な眼差しを向けておられました。
お話いただいた内容はミライノ+限定バージョンなのでここではご紹介できませんが、代わりに1つのエピソードをご紹介します。
持った瞬間「鳥肌が立ちました。」
虫谷さんがそう言って取り出されたのは1本の箸でした。
ロードスター30周年記念ミーティングでファンの方に配られたものだそうです。
箸を製作したのは、初代ロードスターのチーフデザイナーである田中俊治さん。
田中さんのこだわりがこの1本の箸に凝縮されています。
まず材料となる竹を切り出し、灰汁を抜いて3年ほど自然乾燥させます。
そして火縄銃の銃口を鍛えて造ったという切れ味抜群の小刀で丁寧に削っていきます。
20年間、長さや太さ、重心の位置、表面の凸凹感など試行錯誤を繰り返しながら出来た作品は…冒頭の虫谷さんの言葉にあるような“持った瞬間、誰の手にもスッと収まり、箸と指が吸い付くような一体感”でした。
いかがですか。ものづくりへの凄まじい情熱を感じるエピソードですね。
虫谷:「他社もマツダの車を買って分解してベンチマークするでしょう。しかし数値や図面は盗めてもフィロソフィーは盗めない。ここ(心)にあるものはね!」
こんな挑戦者のDNAが息づくMAZDA、作るモノやコトは違っても多くの学びを頂きました。虫谷さん、ありがとうございました。